男雛と女雛

雛人形は数多くあります。
流行した典型的な内裏雛を紹介します。

雛人形

【享保雛(きょうほびな)】
江戸時代享保年間(1716~36)頃から流行したとされる雛人形。
もともとは頭を能面師が作ったと言われ、面長で抽象的な表情を浮かべているのが特徴。

男雛は束帯姿に似た衣装、女雛は大きな天冠に女房装束風の衣装で、袴に綿を入れてボリュームを持たせてあります。
豪華な金襴等を用いて比較的大きなものが多い。

享保時代以降、贅沢禁止令でたびたび取締を受けながらも、長らく流行したという雛人形のデラックス版です。

【次郎左衛門雛(じろうざえもんびな)】
京都の人形師・雛屋次郎左衛門の創作で、主に上流階級で用いられました。
宝歴11年(1761年)には、江戸日本橋にも進出し、裕福な町人層の支持を得るように。
丸顔に細い眼、小さい唇と鼻などのあどけない表情が特徴。
男雛は黒袍、女雛の髪型は、おすべらかしではなく、前髪を左右に垂らしています。

【有職雛(ゆうそくびな)】
有職雛伝統を重んじた、品格溢れる優雅な雛人形です。
公家の装束を正しく考証して作られた雛人形で、有職(ゆうそく)とは、朝廷や武家、宮中の儀式、法令、服装などのしきたりにならって、物を作ったり、事を行ったりすることを指します。
男雛は儀式の際に天皇だけが着用できる黄櫨染(こうろぜん)の束帯姿。
女雛は十二単に、おすべらかしという公家女性独特の髪型。
それぞれ手に、晴れの場の必須アイテム「しゃく」と「檜扇」を持っています。

【古今雛(こきんびな)】
古今雛有職雛を影響をうけて、安永(1772~1781)のころ、江戸の人形師原舟月が創始した町雛として生まれた雛人形。
古代雛に当世ふうの新意匠を加えたもので、目に玉眼を用いたのが特徴。
容貌が写実的で、現在の内裏雛の多くはこの流れをくんでいます。


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